’01年7月8日 良型アメマス






無斑ニジマスのホウライマスちょうど一週間前の7月1日、4月に爆釣した山のダム湖に行って釣ったのが、このホウライマスである。この日、このホウライ以外にニジマスの小型を二つ釣った。いずれもウェットを使った。ニジマスは大きくなっても小さい昆虫を食べる習性が抜けない魚種といわれているのでウェットに出たように思う。一緒に釣った「雨のち虹」のかずゆきさんは58cmのアメマスを上げている。マドラーミノーを使って、浮かせてチョンチョン引きにガバッと出たのである。

この日、私はインレットの巻き返しでカワカジカが死んでいるのを見ていた。マドラーミノーに出たのは、スカルピンなどのミノーに意識があったためではないか、と思えてならなかった。ここのアメマスは一度海に降りて、魚を食べることを憶えている。春先の小魚がいない状態とは状況が違ってきているようである。これはマドラーマツーカを作っておくべきだと考え、この一週間で何個か作っておいた。


マドラーマツーカとマラブーミノーしかし、私はどうもマドラーヘッドを作るのが好きではない。巻くのは簡単に巻くが、カットが好きでないのである。チョキチョキしていると何だか頭がおかしくなってきそうで、一日一個が限界である。私は絶対理容師にはなれないだろう。

ヘッドの形はルアーのプラグのリップのようにリトリーブした時、フライが水に潜るような角度に刈り込まなければならない。ボディカラーとウィングを何種類か変えて作っておいた。イワナの稚魚もいるだろうから一応、押さえとしてマラブーミノーも何個か作っておいた。

中央のマドラーマツーカはヘッドのカットを失敗したわけではない。このフライは3匹の良型アメマスにガジガジされ、ボロボロになったのである。

山のダム湖・・・きれいな水をたたえている。さて、そのマドラーマツーカをボロボロにされた顛末を・・・今日7月8日のこと・・・前回と同様、前夜から釣り場に行って車中泊である。しかし、この日はマドラーマツーカが効くかどうか楽しみで、暗いうちから起きて、ごそごそ・・・。

月明かりもあるので、ちょっと早かったが、3時半頃から立ち込んで#6ロッドを振り始める。ラインはインタミのシューティングヘッド。最初はマドラーマツーカを使わず、マラブーミノーを使ってみた。マドラーヘッドは空気抵抗が大きいので、リーダートラブルの元になると思ったので、明るくなるまでは使わないことにした。

数投目にゴンと来た・・・寄せると30cmほどのニジマスである。サイズのわりには良く引いてくれた。続いて、小さ目のニジマスが続き、40cmほどのアメマスも釣れた。


アメマス45cm、マドラーマツーカを捕らえた。
飛んでいくラインが見えるくらいの明るさになったので、マドラーマツーカにチェンジ。スカルピンが泳ぐようにピッピッと引いてはポーズを入れる。すぐにゴッツンと来た。40cmちょいのアメマスであった。さらに連発で45cmのアメマス。

気を良くして、深めになっている所にキャストし、リトリーブを始めると水しぶきを上げて出た。グンと来た手ごたえが今までのアメマスと違う・・・即座にシューティングラインを巻き取ってリールで対応する。しかし、案外簡単に寄ってくるので、ちょっと拍子抜けしてしまった。

と・・・前言撤回。ヘッドがリールに巻かれ始めた頃、狂ったように暴れ始めた。尾の一打ち一打ちがリールの逆転音になる。水面から出ている尾びれを見るとデカイ! これはいくら3Xのティペットを使っているとは言え、無理が出来ない。


アメマス56cm、すごい顔普通のサイズなら8の字を描くようにロッドを操作してへばらせるが、大型は無理に方向転換をさせようとすると、よけいに気合を入れて暴れるので、進行方向からちょっとずらした方向に誘導するほうがいい。水面に出て暴れさせないように気をつけながら、乗っている岩を中心に何回引き回しただろう・・・ようやくネットに入れたアメマスは56cmの素晴らしいファイターだった。

すごい顔をしており、マドラーマツーカを完全にそのでっかい口にしまい込んでいた。暴れるので、画像を撮るのに手間取ってしまったが、元気に湖水に帰って行った。水温が高い時期のアメマスは厳冬期のアメマスと同じ魚とは思えないパワーをしている。


その後、もう1匹45cmのアメマスを追加してリリースした時、かずゆきさんがやってきた。今までの話をすると、今日も「つ」が抜けるのでは、等と冗談が出た。この調子なら本当に・・・と思ったが、この後スイッチが切れたようにパタリとアタリがなくなった。これが、ここの難しいところである。

チッコイイワナ、でも海に降りると・・・そこで、インレットから釣り上がってみようということになり、私は軽めのロッドを持って来てなかったので、かずゆきさんの手製#3バンブーロッドをお借りした。ヒレピンのイワナ、ヤマメ、ホウライ、ニジマスと大きくはないがチョコチョコと釣れ、数百メートルでけっこう楽しめた。

今日の釣りは何が嬉しいと言って、ミノーを食べていることに気づき、それを実証できたことが最高であった。前回の疑問に解答を出せたようで、何だか一段上のステップに上がれたような気がする。その解答が56cmの大物とくれば喜び一入である。単なるひとりよがりかもしれないが、フライフィッシングは所詮自分の気持ちでやる釣りである。今日の釣行は忘れることの出来ないものになりそうだ・・・。


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