北海道の方言
私は北海道に来た頃、広尾から来る魚の行商のおばさんと私の義母の会話を聞いていて、その内容の半分程度しか理解出来ませんでした。海岸部の浜言葉と言うのがあり、大阪出身の私にはかなり難解でした。また、北海道独特の言葉もあり、ますます理解不能に陥りました。今はある程度の言葉は解るようになりましたが、それでも時々「えっ」となります。そこで北海道の方言を集めて、仮の会話を作ってみました。無理やり色んな言葉を詰め込んだため、会話の内容がちょっと変なところもありますが、そこはお許しください。純粋の道産子の方々には「あれっ」と思われる部分もあるかもしれません。お気づきの個所を指摘いただければ幸いです。
各会話中アンダーラインのある所にポインタを置くとその単語の意味が出ます。クリックすると新しいウィンドウが出て、番号分の意味が出ます。新しく出たウィンドウは読み終わったら、閉じてください。
場面は約20年前、年末のある日、海辺の町広尾に住む魚の行商のおばさんが、国鉄広尾線で帯広の町のお得意さんの家に来たところからです。
@
おばさん: ごめんなさい。
主婦 : あら、いさば屋さん、いらっしゃい。まあ、上がってお茶でもどうぞ。
今、
ストフ大きくするからね。あら、
でれっきどこやった?
A
おばさん: なんもかまわんで、ここ来ると
あずましくて、つい
あんかおろしてしまうわ。
あ〜、こわい、こわ〜い。
主婦 : 今日は来るのがちょっと遅かったん
でないかい。
B
おばさん: うん、
ちっとの差で汽車に
おかれてさ、ほんと
きもやけた。
主婦 : 膝の具合どう?
おばさん: まだ、
やんでどうも
わやだわ。まだ
ぶすいろしてるさ。
C
主婦 : 前に頼んだ
るいべと
いずしは?
おばさん: ちっと待って
けろ・・・・はい、るいべ。でも、いずしは
すっかくなって
あめた。 はんかくさい真似した。
D
主婦 : あら、おばさんが失敗するとは珍しいね。
おばさん: なんせ、
ぬくかった
け。いつもならあんなの
とっくのまにできるさ。
カンカイの干物はどう?
これ作るの、
ゆるくなかったさ〜。
E
ごめに
ちょうされて
うだて
いたましかったさ。
あいつらなんぼ
ぼったくってもダメで、
なまら
がおったさ。
干し場に天井つけて、
じょっぴんかるわけにもいかんし・・・。
F このカンカイ、
ちゃんこいけど
やわくてうまいよ。
主婦 :
はっちゃきこいただけあって、いい出来だわ。
おばさん:
だしょ? あと
スズコとタコ
うでたのあるよ。
G
主婦 : タコもらうわ。 ところで、息子さんの嫁さんはどう?
おばさん: どうもこうも、
ごまんなんぼも女おるのに、何であんなの選ぶかな〜?
あの
みったくなしの
かちゃっぺなしが・・・やっぱ、
しょっぱいかわのむこうの
女はダメだね。
H
主婦 : まあ、そう言わんと・・・・。
おばさん:
きにょお、わしが干物作ってたんだ。
したっけ「いさばやなんて
やめれ」って
言うんだ。わしゃ、
まかたするしない関係なしに
誰でも喜んでもらえるからはっちゃきこいてるんだ。
I
ぜんこめあてでないのに、ほんに
はらんべわるい。
主婦 : お嫁さんもおばさんの体を心配して・・・・。
おばさん:
すったらことねえべさ。まあ、うちのが
おだちものの
たくらんけだから、
J
あれくらい
きかない女の方がいいのかね〜。
主婦 : そうそう。
おばさん: あれ、米
うるかしてるのかい?
K
主婦 : 明日、餅つきさ。去年の米は
ねっぱっていい餅になったさ。今年のも
いい餅になるかな〜。
おばさん: いいのが
つかさるべさ。 さて、もうちょっと
けっぱるかね。
L
主婦 : ムロに
かいべつあるから、もってって。
おばさん: どうもね〜。暮れまでにもっぺんくるからね〜。ごっそさん、
したらば帰るわ。
さて、どれくらい解ったでしょうか?
北海道の言葉は標準語に近く、最近の人がこんな会話をしているわけではありません。しかしお年よりはよくこんなしゃべり方をします。北海道の方言は日本各地から入殖した人たちの言葉が混ざり合って出来たもの、外国語が転訛したもの、独自のものと様々です。この他にもいっぱい紹介したいものがあるのですが、残念ながら会話が成り立ちませんでした。そのうち、うまくつながる会話が思いついたら、追加更新します。
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