一日
24時間全く人に会わずに過ごしたことがあるだろうか。登山などを趣味にする方にはあるだろうが、一般人にはまずありえない。隔絶された場で完全に一人であることをとことん楽しむのも悪くない。私は釣りに行った時、これを経験できる。ラジオも聞かない、携帯はもちろん圏外、明るいうちは川で逍遥、暗くなれば車に戻り、本を読み、寝る。聞こえるものはと言えば、川の音に鳥の声。自然、話す必要もなく沈思黙考が続く。
川でコケそうになった時「おっと!」と発した自分の声が妙に新鮮に聞こえたものだ。
何となく飲むようになったコンビニのコーヒー。いつの釣行からか泊まりで釣る時はこのタイプのものを買うようになった。別にジンクスと言う訳ではないが、朝のぼんやりした時に飲む。虫に刺された所にキンカンを塗る。フライボックスを眺めて、使うフライを一応考える。こうやって頭が目覚めるの待ってゆっくりと動き出す。
しかし、フライが早朝の計画通りに使われたことはまずない。大抵の場合、川でその場を見た感覚で決めるので、その意味がない。第一、ほとんど憶えてない・・・。
ごみ
川で釣りをしていて、ふと足元にごみを見つけることがある。どんな山奥のトンでもない所でも見かけるから、ガッカリする。特にそれがフライフィッシング関係の物だったら、もっとガッカリする。拾える物は拾って帰るが、空き缶ペットボトルの類は集めていたらきりがない。車で乗り付けることの出来る場所では産業廃棄物が山盛り・・・。ごみ収集が有料化されたためか川がごみ捨て場になってしまっている。
頼むから、川で魚と戯れつつ彼岸にいる私を此岸に引き戻さないで欲しい。
クワガタ
川に入ろうと藪こぎをしている時、ふと見た木にクワガタが止まっていた。ミヤマクワガタのメスだ。何となく捕まえてフライパッチに止まらせた。怒り狂った彼女はご覧のように足を突っ張り、小さいあごを全開にして威嚇している。川に着くまでにはいなくなるだろうと思っていたら、川原に着いてもまだくっついていた。これで釣ったら、究極のイミテーションフライだな〜などとアホなことを考えながら釣りをする。時々フライチェンジする度に見るが彼女の姿勢は全く変わらない。
4時間あまりを一緒に過ごし、帰りに彼女が元いた木に戻した。
発電機
電池はもったいない。車の中で泊まって本を読む時、けっこう早くなくなる。そこで最近この発電式のライトを使うようになった。これなら電池を無駄にすることがない。ハンドルをぐるぐる回して充電すると30分程度は本を読むことが出来る。暗くなるとぐるぐる回して充電。またぐるぐる。またまたぐるぐる。
電気を自分で作るのは、やはり厳しいものだと痛感出来る。
怪
ご覧のような覆道がいくつか続く峠道がある。以前、夜に釣り場へと車を走らせていると、この柱に当たる光を見かけた。対向車が来るな〜と思っていたら、何ともすれ違わなかったことがあった。自分の車は高度もずっと高く、覆道に入るかなり前で、覆道に対して90度の角度で進んでいた。眼下に覆道を見ていたので、自分の車のヘッドライトが当たる訳がない。
しかし私は全然気にしない。こういうこともあるだろう。
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花鳥魚月 |
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