’99年4月4日 十勝川のアメマス釣り


十勝川下流部の釣り場膨らんだネコヤナギネコヤナギの芽がようやく膨らみ始めても、春まだ浅い四月の十勝川では、釣り場の足元には雪が残っている。この釣り場は川の近くまで車で入れる貴重な場所。「ちょっとくらい歩け」と言われそうだが、四月はまだ寒風の吹くことが多く、車で時々暖まりながら釣りをしたい。
腐れ雪と泥濘の河原道はスタックの危険もあるが、相棒と二人で行く時はスタックしても掘り手が二倍、実に心強い。

6番ロッドにシューティングヘッドのタックルで、ウェットかストリーマーを結んで釣る。風がなければ良いのだが、この釣り場で無風は太陽が西から出ないと望めない。あまり風が強い時は8番ロッドを使う時も。
シュートこの日は日曜日のため、すごい人で最初に予定していた場所には入れなかった。もっとも十時にのこのこやって来て、思い通りの場所に入ろうなどと甘すぎる。そのためちょっと上流部の誰もいない所に入る。しかし、人がいない理由は後ろが取れないからで、仕方なくタイプ4をダウンクロスにキャストし、何とかフライを流れに送り込むが、思い通りにターンをかけるなどの操作はほとんど出来ない。
その上時々後ろのブッシュを釣ってしまい、相棒に思いっきり笑われる。しかし、その場所に来ると彼も同様。しっかりお返しをしておく。自分でやると業腹だが、人がやってるのを見るのは実に面白い。

だだっ広い十勝川の下流部ではポイントらしきものは、はっきり見えない。しかし、良く川面を見つめていると、わずかな流れのヨレやズレが見えてくる。また、何度か流していると微妙な川底の様子が分かってくる。根掛かりするようなボサの沈んでいる所は、重点的に流す。

つまり、一生懸命巻いたフライを次々に捨てているわけである。アメマスはボサに着いていることが多く、根掛かりを恐れていては釣果は望めない。フライを捨てるつもりでここと思われる所を攻める。が、なかなか来ない・・・・。

横にして撮影しようとしたら、縦になってしまったアメマス一時間ほどした時、ターンが終ったフライをグッと押え込むアタリがあり、アワセをくれるとアメマス独特の首を振って潜ろうとする手応え。ラインを手繰ってネットに納める。40cm台前半のアメマス。写真を撮りながらボウズを免れた安堵感に浸る。

その後、風が強くなってくるといっぱいいた人達も三々五々帰路に着き、入りたかった場所が空いたので、ようやく後ろを気にせずに振れる。ラインをタイプ3に換えてサイドクロスに投げ、流れを横切らせながら時折ターンで誘う。しかし、今度は右後ろからの強風で投げにくいことこの上ない。

対岸の林の上を強風の中、悠々と飛ぶオジロワシを眺めながら、フライをドリフトさせた後、ラインを張り始めた瞬間、アタリ。さっきと同じくらいのアメマス。
今年は70cmオーバーのアメマスも数本出ているというが、私にとっては一体何のことやら。しかし、釣れたのだから、贅沢は言わないこと。相棒は見事にボウズ。ちょっと気の毒だが、私が雪に足を取られてコケて、痛がっていたのを笑いすぎた罰である。

黒を基調に作ったストリーマー。名無しの権兵衛。この日のヒットフライはご覧のキールタイプの根掛かり防止型黒系ストリーマーだった。他のフライでも釣れるはずだが、二匹ともこのフライにヒットした。少々濁りが入っていたためか?

それにしても、人の多い所でやると、釣り人のマナーが気になって仕方がない。同じフライフィッシャーならパワーウェットはキャストの度に数歩下ることを知っているはずだが、人の下に平気で入る者がいる。一声かけるわけでもなく、まるで敵を見るように至近距離に入るなど、もうちょっとどうにかならないものかと情けなくなる。

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