’99年7月11日 (^_^)v川のオショロコマ釣り

原生林の中の流れ天気予報が大ハズレで、素晴らしい天気の7月11日。昼前に (^_^)v川に到着。ご覧のようにトドマツ、エゾマツなどの素晴らしい原生林に囲まれた中を、細々と流れる小さな流れだが、渓流の宝石オショロコマが住んでいる。

しかし、ロッドを優雅に振りながら楽しめる川ではない。ほとんどリーダーによる、テンカラキャストで、スポットのような所を攻めなければならないので、はっきり言ってフライには向いていない川である。それでもあえてフライでやってしまうところが、我ながら恐ろしい。
誰もが、まさかこの川に、と思うかもしれないが、美しいオショロコマが暇をしない程度に相手をしてくれる。

ヒグマの爪痕ただし、ここは明らかにヒトの活動域ではなく、北海道の先住動物、食物連鎖の頂点に立つヒグマの生息域である。右の写真はトドマツにつけられたヒグマの爪痕である。古い物だが、彼等の明瞭な縄張り宣言である。

私は市内の馬具商で買った、馬につける鈴をバッグに着け、カウンターアソルト(熊撃退スプレー)を装備しているし、相棒はハンドアックスを腰に携行している。私は相棒に「お前がクマと戦ってる間に逃げるから、頑張ってくれよ。」と普段からお願いしている。

しかし、こんなものを使う事態に陥らないように五感をフルに働かせ、不意の遭遇を避けるように注意を払うのが一番である。

大きなフキ 背丈ほどもあるフキをかき分けながら、川を溯り、ちょっとしたエグレや岩の陰にフライを流すと、奇麗な20cmほどのオショロコマが出て来る。

だが、オショロコマはエゾイワナと違い、どちらかというと川底に着いていることが多く、ドライを流してもなかなか気が付いてくれない。これでもかと言うほど、しつこく流し続けると、ここと思われる所でポンッと出てくれる。
小気味のいい引きをちょっとだけ味わい、苔のはえた岩の上に乗せてみると、まさしく渓流の宝石というのがぴったりである。

顎の下に錆を少し残したオショロコマは、ご覧の通りヒレの先まで完全に野生そのもの。

フックを外す時、乾いた手で触ると、魚はそれだけで火傷を負ってしまう。それを防ぐため、魚に触れる前に手を水で冷やすのだが、しばらく手を入れているとしびれてしまうような冷たさである。気温は25度を超えているが、水温は何と10度! この冷水の中でこそ、この美しい魚は生き続けていける。

水質、水温、水量は原生林の中を流れているだけあって、変化が少なくオショロコマにとっては数少ない安住の地である。何とかこのままずっと、この川が変らずに、と願わずにいられない。

完璧なオショロコマ
大きな画像になります。


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