’13年4月17日 道東釣行






平日に釣りとはけっこうな身分だと思われるかもしれないが、毎年4月のこの時期は平日の休みが一日だけある。

十勝の川はどこも雪代の増水と濁りで釣りにならない。で、この時期、ちょくちょく道東の河川に出向くが、どうもいい思いをしたことがない。釣れることは釣れるが、明らかに地元の人達に差をつけられ、釈然としないモノが残る釣りになってしまうことが多い。

しかも、この日は夜半から明け方にかけて雪が降り、水温も下がっているだろうと思われた。午前8時半、家を出るがみぞれが降っている。せっかくの休みなのに、これは厳しいな〜と思いながら、左右の畑に積もった雪を見つつ、東へ進む。

最初の候補の川は人がたくさん入っているので、パス。10時前、次候補の川に行くと、2人の釣り人がいるが、私が入りたかった場所は空いている。天気も霧雨程度になってきたし、こちらは雪が積もっていない。



ロッドは6番9ft、ラインはフローティング、リーダー+ティペットは10ftほど、ティペットは2X。太いと思われるかも知れないが、少し濁りが入っているし、私は水中でのティペットの太さをあまり気にしない。

フライはアルダーグレイの10番、とりあえずリードの一本のみでサイドからナチュラルに流す。リーダーが少し動いたように見えたので、アワセるとゴツゴツと野太いアメマスの引きが伝わってくる。地元の人達の釣り方も、マーカーを付けたニンフで、サイドからナチュラルに流していることが多いので、これが今日のキモかと思った。しかし、ライズがあるのに、その後約30分・・・全然来ない・・・。

そこで、自分の好きなやり方でやってみることにした。小さいフライが良いとの事前情報があったので、リードフライにビーズヘッドを付けた12番マーチブラウンフリンフ、ドロッパーにソフトハックルタイプの12番タップスインディスペンサブルを結んで、ダウンに投げる。岸沿いに沈めるためリーチをし、フリッピングでラインを出す。リードが沈んで底に近くなったと思われる頃に、細かいリトリーブを数回、ポーズを置いて同じリトリーブを繰り返す。と、入れ食い状態になった。

サイズはアベレージが40ちょい、時々50UPも混じり、ゴンゴンくるアメマスの引きを十分に堪能できた。2時間足らずで20本くらい釣っただろうか。


深く沈めたリードによく来たが、ライズしている魚はドロッパーにスプラッシュを上げて出ることもある。昼過ぎ、アタリが遠のいたので、ラインチェンジをする。このままでも多分釣れるだろうが、底をゴリゴリ払ってみようと思った。釣れる時には色々試して、釣りのバリエーションを広げておきたい。

私はフルラインのシンキングを持っていないので、タイプ2のシューティングヘッドを使う。ヘッドはループが狭まるのでトラブル回避のため、こういう近距離の時ドロッパーは外して、リードの12番フリンフのビーズヘッドを付けたジンジャーウィングレスのみで釣る。

対岸のエグレ沿いに根がかり覚悟で打ち込み、リトリーブに入ろうとした時、ゴツンと来た。ラインハンドでアワセを取り、ロッドを立てるが、異常な重さが伝わる。首を振る感覚があるので、根掛かりではない。エグレから引っ張り出したいのだが、ユラユラと重厚な手応えが伝わるばかりで動かない・・・。これは大きいと思ったので、ラインを巻き取り、リールで寄せようとした。すると、下流に向かってグイグイ走る。速さはないが、尾のひと振りひと振りとリールの逆転音が、完全に同調している。15m程引っ張られるに任せるしかなかった。ティペットは2Xなのでまず大丈夫だろう、フックはMARUTOの太軸ウェット用だから伸びないだろう、あそこには障害物があったな、等と色々考える。


ようやく対岸際で止まってくれたので、一定のテンションをかけたまま、川の中を下ってラインを巻き取る。あと5ydくらいでシューティングヘッドがロッドティップに入るかと言う時、また下流に走った。バンク沿いに走られると障害物があるかもしれないので、なるべく川の中央に出したいのだが全然言うことを聞いてくれない。また15m程下ってしまった。幸い川の中の浅い所を選んで下っていけるので、巻き取りながら私も下る。

その場所より下に連れて行かれることはなかったが、寄せることができない。10分程度も粘っただろうか・・・ようやくへばってきたようで、浮いてきた。水面下にその姿が見えた時、ドキッとした。60cm程度ではない。

ネットを出してランディングに入るが、一度すくい損ねる。私の顔を見て気合を入れ直したのか、また走る。しかし、最初の走りのように止められない走りではなかったので、じっくり寄せてようやくネットイン。思わず「ヨッシャ!」と声が出てしまった。久しぶりにアドレナリンが噴出するファイトだった・・・。メジャーをあてると74cm。丸太の様に太いアメマスだった。


入った時にいた人もすっかりいなくなり、私一人の釣り場になったので、今後の参考のため、あちこちに移動していろんな釣り方を試してみる。午前中ほどは釣れなかったが10本程追加して3時前に納竿。合計30本程釣った。うち50UPも5本いたし、久々の納得釣りだった。

今日、使ったフライはフリンフがメインだった。多くのフライフィッシャーにとっては、すでに忘れ去られたパターンだが、私にとっては確実にフェイバリットになってしまった。






 13年4月17日 アメマス釣行

ビデオの電池が切れて74cmを釣った時の動画はありません。
もっとも、固定撮影なので、撮影していたとしても、はるか下流に
移動していて写っていなかったでしょう。午前中、ツボにはまって
連発している所が写っています。それを編集しました。

三匹目、ロッドを立ててから首を傾げていますが、
引きが変でした。予想通り、スレでした。(3:08付近)






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