DigiBorg 進化編


前ページで紹介した通り、とりあえず始まったデジボーグですが、ピントを取る難しさは課題として残りました。また、導入、取り回し、バランスなどまだまだ問題山積の状態です。2003年はそれを少しずつ解消していきました。


最初のBORGこれが最初のBROGの状態です。

1. 76ED対物レンズ 焦点距離500mm
2. 80mm径205mm金属鏡筒&ドローチューブホルダー
3. 鏡筒バンド
4. M57ヘリコイド(クリクリしてピントを合わせる)
5. 2インチホルダーLとS組
6. トミー地上プリズム(倒立像を正立像にする)
7. ビクセンLV25mm
8. ビクセンDG-LV(デジカメアダプター)

8の先にデジカメをセットして、3にカメラ用三脚取り付けます。この状態で倍率は500÷25=20倍です。


正立ファインダーをつける20倍といえばデジカメの焦点距離が20mmの時、20mm×20=400mm、400mm×5.5=2200mmの超望遠になります。この望遠で被写体を導入するのはなかなか難しく、ちょっとでも動かれたら、もうさようならです。

そこで、導入用にファインダーをつけることにしました。しかし、普通のファインダーは天体望遠鏡用に作られており、倒立像です。ファインダーが倒立、鏡筒が正立では混乱してしまいます。

困ったな〜と思っていたら、Birding and DigiBORG の近さんがミザール社の正立ファインダー21mm×8を使っておられました。早速トミーテックの中川さんにお願いして、脚はBORG用、ファインダーはミザール社のものという組み合わせを売ってもらいました。

これは接眼部を回転させることによって正立と倒立を変えることが出来ます。スカイサーファーなどの照準器も頭をよぎりましたが、電源のオンオフの手間、電池、明るいとポイントが見にくいなどの理由でパスしました。このファインダーはもちろん故障なし、電池要らずで明るく、導入の問題はこれで解消できました。しかし、
トビモノを狙うなら照準器が適していますので、そのうちファインダーと照準器の二つをつけることになるかもしれません。


ヘリコイド、バランスプレート、地上プリズムを追加導入の問題が解消出来たら、今度は撮影距離の問題が出てきました。フィールドスコープなどは最短距離が何メートルと決まっていますが、BORGはドローチューブを引き出して鏡筒を伸ばすことによって、3m程度は撮ることが出来ます。

しかし、ドローチューブの固定ねじを解除して、ドローチューブを引き出すと、ドローチューブ以降が回転してしまい、カメラが斜めになってしまったり、今度遠い所のものを撮ろうと思ったら、また元に戻す手間が必要です。

私はバックのボケがきれいに出るので、花の撮影などにもBORGをよく良く使います。近距離から遠距離までスムーズに動いてもらう必要があります。

ヘリコイドを重ねてドローチューブの長さをカバーすればいけるのでは、と思って、ヘリコイドM(1)と直進ヘリコイド(2)を追加しました。さらにどうも光軸がずれているようなので、地上プリズム(3)をビクセンのものに換えました。


ビクセン微動雲台トミーの地上プリズムは二点ねじ止めなので、どうしても微妙なズレが出ます。近距離の場合問題ないのですが、遠距離になるとピントがどうしても合わなくなります。ビクセンのものは画像のように45度の角度が出ますが、ねじ込み式なので、光軸のズレはありません。

さらに機材のバランスが後ろに寄ってしまい、雲台をフリーにすると後ろにカックンとなってしまいます。悪いバランスは導入の不便やブレの原因になります。そこで、ビクセンのバランスプレート(上の画像の4)をつけ、バランスを調整しました。

また、視界に導入した後、微妙に位置をずらしたい時、三脚の雲台で調整していると行き過ぎたりして、なかなか思うとおりの構図になってくれません。私はなるべく後でトリミングなどをしないようにしているので、ビクセンの微動雲台を追加してこれを解消しました。これは天体望遠鏡用に作られており、上下左右に微動させることが出来ます。


短鏡筒をセットしたBORGこうして完成したかに見えた私のBORGですが、思わぬ所に落とし穴がありました。ヘリコイドを三つ重ねてさらに地上プリズムを入れると光路が伸びすぎてしまい、無限遠が出なくなってしまいました。近くのものは撮れても遠くのものは撮れないという情けない状態になったのです。

仕方なく直進ヘリコイドをはずした状態で使っていましたが、トミーテックの中川さんが短鏡筒は製造中止になったけど、在庫があると教えてくださいました。鏡筒が短くなれば、三段ヘリコイドも使えます。

早速注文して、ようやく完成したのが左の画像です。ちょっと見には何も変わっていないように見えますが、三枚目の画像と比べると鏡筒が短くなっています。二つの大きなヘリコイドで大雑把にピントを取り、アイピースに着けた直進ヘリコイドで微妙なピントのヤマを取る・・・左手の動きが滑らかになるように練習を重ねました。

LV20mmとLV15mmのアイピースも追加して、さらに高倍率を追及してみました。15mmを使うと最高倍率は5867mmの望遠に相当します。


花びらの左にゴーストが出ているやれやれ、これでやっと完成したかと思ったのですが、まだまだ。いつまで続くBORG地獄・・・。

今度は地上プリズムです。これはビクセンの地上プリズムを使って撮った福寿草です。花びらの左側にゴーストが出ているのが解るでしょうか?

ブレた場合は画像全体がブレますが、この画像では花びらの右側はピントが合っています。
風が吹いていた訳でもありません。わずかな距離の違いでゴーストが出るのはちょっと困ったものです。

普通ピンボケになるとあいまいな画像になるのですが、このプリズムでは像が二重になるようです。この試写の後、再び地上プリズム探しが始まりました。



一応、この段階の最終形態近さんのサイトで地上プリズムの話題を振ったら、ミザールの新型地上プリズムがよさそうだとの話・・・。現状では納得のいく画像が撮れないままなので、早速購入することにしてみました。

現物が着き、試写してみると遠くのものも近くのものも、以前に比べてピシッとピントが来るようになりました。何より液晶を覗いていて、今までピントのヤマが解りにくかったのが、かなりはっきりするようになりました。

このようにしてようやく到達した形が左の画像です。多分世の中でこのシステムでデジボーグをしている人間は私だけでしょう。しかし、これで終わったわけではありません。今度は鏡筒が短くなったので、バランスがまた後ろに寄ってしまいました。それにファインダーとカメラの位置が離れすぎていて、導入から撮影までの間、顔を大きく動かさなければなりません。またまた工作の時間か??

多分、つづく・・・・と言うか続かざるを得ない・・・・。




DigiBORG 第一歩へ おまけのメニューへ レリーズステー工作へ


十勝の自然とフライフィッシング Menu

TOP

十勝の魚

My Fly Box

ウェットフライ入門

釣行記

写真と随筆

自然の中で

自然の音声

十勝歳時記

十勝川の四季

リンク
掲示板
おまけ
花鳥魚月

ご意見、ご感想は

flyman●octv.ne.jp

巡回ロボットによるメールアドレスサーチ防止のため「@」を「」に置き換えています。 お手数ですが、コピー&ペーストをしてアドレス中の「」を「@」に打ち直して送信して下さい。