’03年4月29日 山のダム湖







山は白く、柳は少し青くなっている。今年は四月初めに十勝管内の東の川でアメマスを一匹出しただけで、釣りもあまり行かず、スタートがかなり遅れてしまった。雪が多いため釣り場に入れず、雪がなくなってきたら即濁りが入り、条件が最悪だった。

ここはいつもの山のダム湖・・・・約一週間前には林道に雪が残っていて、入るのも苦戦した。その日は一匹かけたがバラシてしまい、今日はそのリベンジを、と意気込んで朝の4時半に出発。林道の雪はすっかり消えていた。

6時前に到着するとトンでもない水量で、いつも立ち込んでいる所など、身長より深いかもしれない。そこで、インレット側に入り、様子を見るが、魚の気配はない。前回、魚のいる場所を高みから調べておいたが、この水量ではそれも当てにならない。

距離が必要なので、#10の15ftダブルハンドにインタミのシューティングヘッドで始める。前回、いつもの調子で#6と#8しか持って来ておらず、もう少し距離が出れば・・・とホゾを噛んだ。#10を持って来ていて本当によかった。


49cm、よく太ったアメマス。流れ込みからいつも魚の着いている所を狙ってキャスト、最初はウェットを使って、ちょっとゆっくり目のリトリーブで誘いをかける。が、来ない・・・・。

一時間ほどやってみたが、どうも水深が合っていないようなので、タイプ2のユニフォームシンクのヘッドに換えて少し深みを探ってみる。フライも小型のストリーマーに換え、水深も引き方も全部一新してみる。さらに水量が多いのでいつもよりちょっと多めにカウントして沈め、リトリーブをする。

ん、んん、んんん、何だこりゃ・・・・ウェーダーに穴が空いているようで、お尻と右足が冷たい。昨夜、左膝の穴を補修したばかりなのに、また二ヶ所も・・・・もう6年使っているからそろそろ限界かな〜。風も強いし、こりゃ今日もボンズで降参かな〜、と弱気が頭をもたげ始めた時、グンッと来た。


アメマス45cm。かなり良い引きをするので、ラインを巻き取り、リールで対応する。水面で暴れさせないようにロッドを倒して浅場に誘導。49cmだったが、よく太っていたせいか、引きはよく、久々に楽しめた。

その後、一時間ほどして、同じ場所でもう一匹44cmが出るが、群れにフライが到達していないせいか、まとまってゴンゴンと来ない。

どうやら、いつも立ち込んでいる付近が、この水量ではちょうど魚の回遊するカケアガリになっているようである。群れが動いてそこまで来た時にポツリポツリと釣れるようである。待ちの釣りはあまり好きではないが、今日の水量と条件ではこれしかないので、黙々とキャストアンドリトリーブを繰り返す。



キタキツネウェーダーの右足はもはや水の入った長靴状態で、歩く度にグッチャグッチャと鳴るほどになっている。しかし、ウェットスーツのように体温で水が温まり、それほど苦にならない。暖かい春の釣りで良かった・・・・。

二時間、全然アタリもない状態が続き、いい加減根性がなくなりかけた時、雲間からようやく太陽が顔を出した。これが魚のスイッチになったのか、一時間足らずの間に40cm台中頃のアメマスが三匹連続して来た。

この三匹で何となく「釣った」という気になったので、ロッドをたたむことにした。風は強かったが、#10なら振ることも出来たし、5匹も釣れれば私には十分。

釣りをしている間、ずっと後ろで私の様子を見ていたキタキツネ、帰り際にはちょっと愛着めいたものもあった。





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