’02年11月10日 十勝川







夜明けの十勝川今年も十勝川のアメマスシーズンが始まった。別名寒さの根性試しである。今回は情報があまりなく、偵察メインで調べてみようと思い、ロッドも#6、#8を2本、#10の計4本を持って行き、どこでも何とか釣りが出来るようにしておいた。午前5時半に家を出る。

最初の場所は水量が多くて入ることも出来ず、川を見ただけで降参。次の場所は入れたが、ここも水が多く、去年とはまったく違う所になっていた。そこで、初めての場所の作戦でやってみることにする。

#10の15ftにタイプ4のシューティングヘッドで、底が取れるかどうかを確認するために、まず深く沈めて探ってみる。フライはキールタイプに巻いたものを結ぶ。コツコツと底を払う感触が来るとロッドを立てて、深さを調整する。所々根掛かりする所があり、要チェック場所として覚えておく。


ガイドが凍る2クール目はフライも鮭稚魚マツーカにチェンジして、1クール目に根掛かりした所を重点的に流してみる。特に流れのヨレが見える所はアメマスが着いている可能性が高い。1クール目よりちょっと下流に投げて、根掛かりを防ぎながら、丹念に探る・・・・が、来ない。下流に二人フライフィッシャーが入っているが、彼らのロッドも曲がらない。

今朝はけっこう冷え込んだので、ガイドには氷が着く。しかし、それほど強烈な冷え込みではなく、川にガイドを漬けてコルクを軽く叩くと飛んでくれる程度の氷だった。それでも風は強く、風上の左手は凍りついた。

かれこれ30分ほどした時、フライがテールエンド付近で縦のターンをした瞬間、グッと押さえ込むようなアタリがあった。ロッドを立てると、ゴンゴンと引きが伝わってくる。40cmちょっとのアメマス・・・今シーズンの十勝川一匹目である。


今シーズンの十勝川第一号サイズのわりにはよく太っており、色も銀色が強く、海から上がってきたばかりかもしれない。しかし、この一匹が方向を誤らせ、この後二時間近く釣れない原因にもなってしまった。同様にタイプ4でずっと粘りつづけ、ラインチェンジをしなかったのだ。

これはおかしい、一匹目がまぐれだったと思い直し、#8のロッドにタイプ3のシンクティップを使ってみることにした。距離はそれほど必要ではなく、ドン深になっている境目まで届けばOKである。風は相変わらず強いがその程度は投げられる。

ヨレの部分をゆっくりアクロスさせながら、丁寧に探っているとようやく2匹目が来た。さっきのアメマスと兄弟かと思うほどサイズも太り具合も良く似ていた。

思った通り、上手く釣れたシンクティップでフライをサスペンディッドの状態にし、根掛かりを防ぎつつ、ポイントの真上をゆっくり通す・・・・これはキモを見つけ出したかなと思った。

同じ手で、もう何匹か掛けることが出来れば、間違いなさそうである。しかし、この手に気づいた時には、風はもう無茶苦茶状態で、納竿せざるを得ないほどだった。

もうちょっと早くこの方法に気づいていれば・・・・少々悔しさも残るが、次回の宿題が出たようで、楽しみも増えた。寒さにも何とか耐えられたし、今シーズンのアメマス釣りも、まず順調なスタートを切れたようだ・・・・。



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