’09年1月2日 十勝川






正月早々、他にやることがないのかと言われそうだが、最高気温が3度あれば、ガイドが凍らず釣りが出来る。気温の予報を見て、数日前から風が強くなければ、の条件付きで腐れ縁の相棒と約束していたが、予報では6mの風が出ており、やる気が少々失せてしまっていた。しかし、昼にお誘いの電話があり、まあこの程度の風なら何とか、と重い腰を上げることにした。


最初の場所はご覧の通り、かなり開けた場所で、もろに左からの強風に煽られ、なかなか楽しくキャスト出来ないし、ワンクール流して反応がないので、早々に見切りをつけた。

少し移動して、氷がガッチリ張っており、その氷に乗ればバックが余裕で取れる場所に入ってみた。ところが、入ってビックリ、何と氷が完全になくなっている。12月の中ごろにはあったのに、ここ数日の暖かさで落ちて流れてしまったようだ。

私は8番13ftのスペイだから、ある程度のバックスペースがあれば大丈夫だが、相棒は6番9ftシングルなので、そうはいかない。ちょっと強めのウェーディングをすればバックが取れるので、少しやってみようと言うことで、振り始める。ここは河畔林が風上にあるので、風は弱まっており、比較的投げやすい。


底に障害物が多い所で、シンクティップがタイプ2でも、根掛かりしてしまう。底に当たる感触が来る度に、軽くロッドを上げてクリアする。

リードに根掛かりしにくいキールタイプを結び、ドロッパーにジャングルアレキサンドラの6番を結んで、スネークロールキャストもどきで打ち返していく。練習のつもりで頑張るが、スペイキャストはなかなか難しく、これで良いのかと絶えず自問自答を繰り返している。

と、ひったくるようなアタリがあり、グングンと良い手応えがロッドに伝わってくる。スペイ専用のベロベロのロッドなので、なかなか寄らない。妙に走るので、もしかするとと思ったら、やっぱりニジマスだった。40cmあるかなしかの元気者で、ドロッパーをしっかり捉えており、なかなか楽しませてくれた。


しかしこの場所でニジマスが出るのはちょっとおかしい、アメマスが溜まっているはずなのに・・・・。

根掛かりも激しいし、相棒のタックルとバックスペースの関係を考えると長居する場所ではないと判断。ここに氷がないのなら、多分あそこも大丈夫だろうと思い、移動することにした。

ちょっと下流まで移動。予想通りその場所も氷がなくなっていて、入れる。ここはバックスペースの心配は皆無なので、ロッドを8番13ftダブルのシューティングロッドに換えて、タイプ2のヘッドを乗せて振り始める。フライはリードにキールのアクアマリン、ドロッパーにオレンジアンドバスタード。風が少し弱まってきたので、楽しく振れる。

入ってしばらくすると40cmほどのアメマスが来た。魚はいるようである。


一ヶ所でナチュラルに流すダウンアンドアクロスをやり、動かずに同じ場所からキャストし、アクロスの最中からリトリーブを加えて誘う二通りの釣り方でやっていく。2キャストして数歩下り、また同様・・・。

しばらく反応がないので、リードをオリーブ系のストリーマーにチェンジ。リトリーブで誘うと一発で来た。50cmをちょっと超える丸々と太った元気なアメマスだった。

私にとってはこれで十分な釣果なので、少々試したいことをやってみることにした。夕方になって風がすっかりなくなってきたので、ラインをタイプ4のヘッドに、フライをウォディントンの重めの物に換え、思いっきり投げて深みを探ってみることにした。このタックルには抵抗の少ないランニングラインを使っているので、距離が稼げる。

キャストしてしばらく沈め、底に触れた感触がある度にロッドティップを軽く持ち上げる操作を繰り返す。するとロッドを上げた瞬間にゴツンと来た。最初はそうでもないと思ったが、途中から全然寄って来ない。ロッドが満月になり、尾の一打ち一打ちでロッドティップが川面に引き込まれる。自分が後退して寄せる作戦に出た瞬間、フッと軽くなってしまった・・・・。無念のバラシ。


日が暮れて気温が落ちてきたので、納竿。相棒にもお恵みがあったし、初釣りとしては上々であったと思う。ただ、最後に来たのを寄せられなかったのは残念だったが・・・。


’09年1月3日 十勝川

昨日のバラシがどうにも悔しく、結局今日も行ってしまった。昨日の場所より少し下流のポイントも、多分氷が落ちているだろうと思い、行ってみる。予想通り入れる。風もそれほど強くなく、何とかなりそうな雰囲気だ。

氷の上をヨチヨチと歩き、川面が出ている所まで行く。ここは上流から流れてきた氷が積み重なって出来ているので、割れて落ちる心配はない。川底までびっしり氷で出来たステージである。距離が必要な所なので、10番の15ftにタイプ4のヘッドをセット、この組み合わせは私の現有タックルの中で一番距離が出る。リードにアクアマリン、ドロッパーにジャングルアレキサンドラを結んで、深みに向かってキャストする。

軽くリトリーブすると、いきなりゴツンと来た。まさか一投目から来るとは思っていなかったので、ワタワタしながら寄せて、ご覧のスロープになっている場所に誘導して引きずり上げた。リードのアクアマリンを捉えたのは、尾が大きくなかなか元気なアメマスだった。一投目から来るとはアメマスの溜まりに当たったかと期待したが、その後が全然来ない。


そこで別の場所に移動してやってみることにするが、だんだん風が強くなってくる。昨日も入った所だが、水位が驚くほど下がっており、普段は絶対に流せない所が8番の射程に入っている。13ftにタイプ4のヘッドをセット。リードにアクアマリン、ドロッパーにオリジナルの黒系ウェットを結んでキャストを始める。

タイプ4はちょっと沈み過ぎるので、ダウン45度程に投げ、底に当たる感触が来る度にロッドを上げて底を切るようにする。根掛かりしやすい流し方だが、フライのロストは覚悟の上である。ナチュラルに流したり、リトリーブを加えたり、ロッドティップをツンツンと持ち上げてトウィッチングを入れたり、色んな流し方をしてみるが、全然反応がない。

ご覧のように日が西に傾き、そろそろガイドが凍り始めた。相棒は寒さと強風に降参して川岸で待機しているので、もうそれほど長くは出来ない。私は去年、ブレスサーモと言う繊維で出来たズボン下と靴下を履いているので、つま先の冷たさも全然感じない。この新素材の威力は大きい。


もう終わらなければ、と言う時に
トウィッチングを入れた瞬間、ゴツンと来た。粘り勝ちの一匹だった。少々手こずったが、へばらせてネットに入れた瞬間、リードのアクアマリンが外れた。危ないところだった。

この一匹で何となく納得がいったので、納竿。結局、最初の一投と最後の一投でのみ釣れた。両方とも50cmを超えるサイズだった。これで正月休みの釣行は終わり。毎年、本当は糠平湖にワカサギ釣りに行くのだが、今年は暖冬で氷の分厚さが足りない。その代わり十勝川にこの時期に入れるという皮肉だった。

帰りに茂岩の朝日堂でドーナツを買う。ここのドーナツは美味しく、しつこくなく、コーヒーによく合うので、月に一度は食べたくなる。私の好きなカボチャあんドーナツがあと2個しかなかった。遅い時間に行くと売り切れの品があるので、ご注意を・・・。

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