’10年夏季 ミニ釣行シリーズ






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6月13日(日曜)十勝管内 某イワナ川

今日はのんびりと昼から、あるイワナ川に行くことにした。

最近、よく一緒に釣りに行くてつろうさんから情報が入った。彼の友人が、イワナが釣れると言う川を教えてくれたので、二人で探ってみようということになった。てつろうさんは元々ルアーマンだが、最近私の悪魔の囁きにより、フライにハマッてしまい、今では首までどっぷりの態である。三番のフライロッドでイワナ初挑戦である。

場所を携帯で聞きながら入った川はまるで用水路である。時期が違うせいか、魚の気配もないので、少し遡ってみることにした。すると、ご覧のように私好みのボサッ川の様相を呈してきた。

私はこういう振りにくい川が好きである。と言うのは、長いロッドは使えないので、餌釣りの人はまず入らないし、ルアーの人ももちろん入らないからである。フライの独壇場になるから、魚が豊富に残っていて、楽しめる。




ロッドは二番7ftのグラス製、オショロ、イワナの専用ロッドである。大きくバックキャストを取ると、間違いなく枝や草を釣るので、ほとんどロールキャスト、スネークロール、スナップ T で釣る。スペイキャストはでかい川だけでなく、こういう川でもけっこう役立つ。

てつろうさんに先に釣らせ、私は釣り残しを拾っていくパターンで釣る。彼が先行で通常のウェットフライを使っているので、私はちょっと沈めて釣るためにビーズヘッドのソフトハックルを使う。すぐに心地よい引きがコルクに伝わる。15cmほどのイワナである。

十勝では普通、アメマス系のエゾイワナが多く、白点が大きめの個体がメインである。しかし、この川は私がいつも行く川々ではなく、分水嶺の反対側であるせいかご覧のように小さい白点のエゾイワナばかり釣れた。


てつろうさんも初イワナがゲット出来たし、私も新しい川で新しい魚に出会えた。いつもの川も良いが、初めての川はやっぱりわくわくするものだ。十勝管内には、まだ私の知らない川の方がたくさんある。いい所に住んでいるな〜と感謝する。




7月4日(日曜)十勝管内 某ヤマメ川

けっこう釣行期間が開いてしまっている。と言うのは、ずっと調子が良くなかった肘の治療をしていたためである。最初、今年の春先から左肘が痛み出し、5月中頃に右肘もやってしまった。テニス肘と言う言葉があるが、私の場合フライ肘とでも言うべきか・・・。オッサンフライフィッシャーのお約束である。

ほねつぎ院に通って、初体験の鍼治療や灸もやってもらい、ようやくロッドが振れるようになったので、この日は解禁になったヤマメ川に行くことにした。十勝では5月、6月がヤマメの禁漁期で、7月から解禁である。解禁直後で荒れているし、人が多いのは嫌だなと思ったが、同行のてつろうさんが人のほとんどいない所があるから、と誘ってくれた。昼からのんびりと出かけることにした。

ここは熊の生息域なので、馬鈴を付けカウンターアソルトを持って、川に入る。ロッドは四番の7ft4in の竹竿。ちょっとオーバーかと思ったが、大き目のもいる可能性があるとのことなので・・・・。右手ばかりで振ると肘に負担がかかるので、ほとんど回復して大丈夫な左手でも振る。左手は右手ほど器用に振れないので、ここと言う所では右手に頼る。




美しい渓で、函状態になった壁には一面のダイモンジソウが見られる。さらに足元の苔の中には野生ランがあちこちに・・・。山野草も豊富で、草好き、釣り好きの私には天国である。川面と川岸の両方で楽しめる。

釣り上がりなのでウェットをアップで投げ、リーダーの変化に注目する。水面に残るリーダーがフッと動くと、ロッドを軽く立てる。元気なヤマメの引きを楽しむ。暇をしない程度に釣れ、どれもご覧のように非常に美しい魚ばかりである。今日のヤマメはメイフライと言うウェットが好みのようで、かなりヒット率が高かった。

一通り予定の場所まで釣り上がり、今度はダウンで釣り残しを拾っていく。もちろん、行きほどのサイズと数は望めないが、これも楽しく釣れる。


十勝でのヤマメ釣りは新子釣りと言い、一年魚を大量に釣って、佃煮にすることが多い。私はその様子を見るのが嫌なので、今までほとんどヤマメ川には行かなかったが、今日の川は好みにぴったり合った良い川であった。てつろうさんには、今回も良い所に連れて行ってもらって感謝、である。



7月25日(日曜)十勝管内 某オショロコマ川


前日24日にNHK-hiで「にっぽん釣りの旅」と言う番組を見た。この番組の中で、フィールドリサーチ十勝鱒の助さんが、女優でモデルのKIKIさんをガイドして、オショロコマを釣っていた。ああいう画像を見るとついつい自分も・・・となってしまい、今日オショロの川に行って来た。

前日からかなりまとまった雨が降り、大き目の川は濁りが入っているが、私の目指すオショロ川は原生林に囲まれ、多少の雨も森と言う名のダムに貯えられるので、濁りは入らない。帯広市内は曇りだったが、現場に着くと霧雨が降り、ご覧のように水量はこの川にしてはかなり多い。いつもなら高みから見るとオショロがユラユラと泳ぐのが見えるのだが、今日は深くなった川底に沈んでいるらしい。

ちょっと難しくなりそうだが、何とかなるだろう。2番7ftのグラスロッドにラインをセットして川に入る。リードにクロスオストリッチ10番、ドロッパーにハーディーズフェバリット10番を結ぶ。両フライの間隔は約40cmと短めにする。規模の小さな川ではあまり広くフライの間隔を取ると、正確に二つのフライを思うポイントに通せないからである。



ダウンで流れの強い際をゆっくり流すと、水面近くのドロッパーがフッと動いたように見えたので、アワセるとリードに乗っていた。20cm足らずのオショロだが、ここではかなり大型である。大き目のポイントだけ拾いながら、ゆっくりと釣り下っていく。巻き返しにチョウチン釣りでクロスオストリッチを沈めると、クンクンと来る。

頭上の木々の葉から、雨の雫が降り注ぐ。ずぶ濡れになるほどではないので、そのまま釣り下る。魚のサイズはここにしては大きめである。餌師も入らないし、忘れ去られたような川なので、川の規模の割りには魚は大きくなっているようだ。この川の再生産は大丈夫だろう。

一時間ほど釣って、帽子もシャツも濡れてきたので、納竿。ほんのわずかな時間だったが、今年もこの川でオショロに会えた。しばらく忙しい日が続くので、のんびり釣りに行けるのは、知床釣行まで今日が最後になるかもしれない・・・。



8月18日(水曜)十勝管内 某イワナ川

今年の十勝はどうなっているのだろう?と思うほど暑い日が続く。お盆前に台風は接近するし、狂ったように雨は降るし、妙な気候だ。暑いのが苦手な私は、もう降参・・・。私はお盆のお中日とその前後には釣りをしない。それも明けたので、避暑にイワナ川に出かけた。

暑さがピークになる昼前に着いたが、車の周りにはアブがブンブンと集まってくる。黒い1cmほどのやつで、これは見た目ほど危なくないので、蚊取り線香と虫除けスプレーとタバコで撃退できる。

アブを払いながら、川に入る。ロッドは2番4ft6inという非常に短いボサッ川専用のロッドである。前回入った時は6月中旬だったので、まだ草木がそれほど生茂っていなかった。しかし、盛夏になるとご覧のように川面以外は全部草木になっている。この環境では短いロッドで短いリーダーが一番使いやすい。リーダーも何と4ftほどである。キャスティングも、ロールキャストが中心で、アワセは大きく取らない。ミスった時に後ろの草木を釣ってしまうからだ。


入渓点から調子よくポンポンとイワナが出る。フライはオリジナルフライ(5月4日のページのフライ)で、夏のイワナに抜群の効果がある。6月から丸二ヶ月経っているので、イワナのサイズはグッと大きくなっている。ゆっくりと釣り下り、日陰の涼しい所では不必要にゆっくりする。ついでに虫除けスプレーを塗りなおしておく。

対岸(と言っても1.5m先だが)がえぐれている所でグンッとロッドが曲がる。深みで掛かったので、なかなか浮いてこない。寄せたのはご覧のイワナ・・・この規模の川でこのサイズがいるとは、何だかホッと安心できた。

川の中にへたり込んで下半身を冷やしながら、下流にラインを送り込んで釣りを楽しむ。深みでは次々にイワナが出てくるので、十分涼むことが出来た。昼の2時過ぎまで約三時間ゆっくりと涼しい中で過ごせた。

今日で私の夏休みも終わり、明日からはまた仕事。と言っても日曜日になれば、ほとんど川原乞食をするんだろうな〜・・・。



8月22日(日曜)十勝管内 某イワナ川


今日も暑い。今年の十勝は明らかにおかしい。で、避暑に山の中の川に行くことにした。てつろうさんと一緒である。私が昔ニジマスをよく釣った川に入ってみることにした。ここなら少しは涼しいだろうと思ったが、トンでもない暑さで、魚の気配が全く感じられない。

こりゃ、夕方に雰囲気はあるだろうけど、真昼間には無理だな、と判断。で、15年ほど前に二人でイワナを釣りに行った懐かしい川に移動することにした。

川の雰囲気は変わっていないけど、流れはすっかり変わっていた。しかし、先行者の跡もないのに妙に出が悪い。木の下や流れの隅っこなど、まるで何人かが釣った後をやっているみたいだ。



ピンコのヤマメがちょろちょろ出るが、イワナが出ない。少しでもフライに怪しいドラグが掛かると引き返していく魚影が見られる。普通、イワナは一度出ても、流し方を変えるともう一度チャレンジしてくれるものだが、二度目はない。

対岸の枯れ木が流れに覆い被さった下に、フライを上流からナチュラルに送り込むと、ようやく出たのが、右の写真のイワナである。ここでイワナを釣るのにこんなに苦労したっけ?と記憶を辿るが、もちろん片隅にもない。ずいぶんと厳しい川になったんだな〜と思いつつ納竿。

この川は上の18日の川とは水系が違うので、ご覧のように白点が大きめのアメマス型のイワナである。今日の様子を見て、このアメマス系のイワナが後どれくらいこの川で暮らせるのだろうかと、将来が心配になってしまった。





8月29日(日曜)十勝管内 某イワナ川


8月に入ってからのミニ釣行で、「暑い」という言葉を使わなかったことはないほどに暑い。今日も29.4度ともう少しで真夏日であった。この時期、例年の十勝なら、朝夕はひんやりし、秋風が立つはずである。これからはこういう異常が普通になっていくのだろうかと思う。

ここなら絶対涼しいだろうと思われる山の中の川でアメマスを釣ることにした。しかし、入ってみると大きなアメマスの姿はない。仕方ないので、イワナ釣りに切り替える。車から降りて、装備を整えている間に汗がドッと噴き出す。ここも予想に反してかなり暑い。

空振った時の保険に2、4、6、8番のロッドを準備していたので、今日は2番の7ft2inを使う。ここは比較的開けているので、あまり大きく振らなければこのロッドでOKである。相棒と待ち合わせて車2台なので、1台を釣り終わり地点に置き、もう1台で入渓点に入り、釣り下ることにした。



今日はドロッパーにオリジナルフライ、リードにビーズヘッドのソフトハックルをメインで釣ってみた。ドロッパーのウィングにペーストフロータントを塗って、ドライのように使ってみる。この方法だとドラグが掛かって沈んでからもウェットとして使えるし、リードに来た時にマーカーの役目も果たしてくれる。ドロッパーがドライフライ、ウェットフライ、マーカーの三役を務めてくれる。

入った所からポンポンと7尺から8尺のイワナが出る。2番で流れの中から寄せるのはなかなか楽しい。下流に向かって相棒が左岸から釣るので、私は右岸に入る。こうやって川を二分して釣り下っていく。しかし、ちょっと厳しい所に入っている魚が多く、変だなと思った。後で解ったのだが、先行者がいたようだ。それでも暇をしない程度に相手をしてくれた。暑くなると流れにへたりこんで、下半身を冷やす。暑い時の釣りはこれが気持ち良い。

予報ではまだ一週間ほど真夏日が続くとのこと・・・9月に入って真夏日・・・言いたくないけど涼しい北海道はどこにいってしまったのだろう・・・・。






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