釣行記が一週間遅れてしまったのは初めてのことだ。その日のうちに書き始め、２日以内にはたいていUPしていたのだが、２１日にPCがダウンしてしまった。PCを立ち上げようとしたら、バイオスの段階で動かない。修理に出して、控えのPCを再稼働させたが、写真やHPの原稿を入れてある外付けハードがUSBのレベルの違いで接続できない･･・・。幸い、マザーボードの交換で生き返り、５日間で戻ってきたので、ようやく途中まで書いてあったページを書き続けることができた。

この日、いつもこのダム湖に一緒に行くＦＦＭの都合がつかず、新しい釣友の初心者ＦＦＭのK君と行くことになった。私はK君をフライフィッシング地獄に引きずり込むべく、悪魔のように囁きを続けている。

数日前に台風２６号が寒気を引っ張り込み、けっこうな降雪があった。街の雪はすっかり消えているが、山のダム湖はまだご覧の通りである。１０時半頃に湖岸で準備を整え、出発する。薄陽が差す程度の天気だったが、ライズは散見される。水が澄んでいるのが少々心配だったが、風が強くないのは助かる。

ロッドは６番９ft、ラインはタイプ２のヘッド、リーダーは３Xを長めに継ぎ足し、合計１５ftほどにする。水が澄んでいる時は長めが良いとの経験則に基づく。フライはリードにロイヤルコーチマンのソフトハックルタイプ、ドロッパーにダンケルドトラウトを結ぶ。

今年はいきなり雪が降ったためか、紅葉がイマイチである。一気に寒気にさらされたため、赤や黄色が茶色っぽくなってしまっている。全体で見るとボケたような色合いになっているが、部分的にはご覧のように雪と紅葉が同居している面白い風景も見られた。


まず操船に慣れるためにK君に漕いでもらう。すぐにコツをつかんだようで、彼が操船している間に私が３０台のニジマスをロイヤルコーチマンソフトハックルタイプで一匹ゲットする。魚は上を向いているようなので、何とかなりそうだった。操船をチェンジして、K君も３０台を二匹ゲットし、二人共ボはなくなった。

この湖に来ると必ず狙うポイントがある。岩が切り立っており、ドン深になっているので、いつも魚が着いている場所だ。岸際でライズがある。舌舐りしながら一投目、ドンピシャの所に落とすと、即ライズがあった。ダンケルドが沈む前に出たようだ。ロッドを立てるといい引きが伝わる。岸際はラインを擦られる可能性があるので、岸から早く離すため、リールは使わず手繰って岸から切る。

ある程度岸から離してホッとした。ととと・・・突然引きが変わった。ニジマスの引きは鋭角的にクンクンときたり、一気に走ったりが普通だが、異常に重くなった。リールファイトに切り替えて、慎重にやり取りするが、今までに経験したことのない引きだ。「まるででかいアメマスの引きだな〜」と思いつつ寄せるとドロッパーに良型のニジマスが掛かっている。

ネットですくって写真を撮っていると「ボートの下に魚がいる」とK君が言う。ヒットした魚を別の魚がチェイスすることはよくあるので、「チェイスしていたヤツが、まだうろついているんだろう」と言っていたら、そうではなかった。もう一匹リードにヒットしていた。３Xのティペットを継ぎ足した時、長めにするために約１．５mほどにしていたため、二つのフライの間隔が広く、一匹を船にあげていても、もう一匹が余裕で下で泳いでいたのだ。

なるほど、引きが途中から激変した理由が理解できた。チェイスしていた魚がリードにヒットして、二匹が違う方向に走るので、妙な重さのある引きになっていたようだ。ドロッパーの魚が４９cm、リードの魚が４５cmだったので、リードの魚は引きずり回されてヘロヘロ状態になっていた。しかし、きちんと自分で泳げるようになるまで確認したので、大丈夫だ。






K君にも４０台が来て、二人共にっこりだった。岸につけて遅い昼飯を掻き込む。この調子だと後半戦もけっこういけそうだと思っていたが、曇りになってしまったのが良くなかったようだ。ライズはすっかりなくなり、ブラインドで打っていかざるを得なくなった。それなりに来るが、３０cm前後ばかりで大きいものは来ない。

二人共何匹か追加して、４時過ぎには納竿をした。あまり遅くまでやっていると、帰りの時間にクマの可能性があるからだ。

オショロコマ、ニジッコ、アメマスのダブルヒットは経験していたが、４０UPのニジマスのダブルヒットは初めてだった。お互いの力が相殺されて、普通でない重さがあるが案外引かないものだ。出来れば別々に来て欲しかった。

湖デビューのK君も満足出来たようである。私としては、荷物を全部担いで運んでくれるパワフルな彼が、完全にフライフィッシング病に罹患し、今後重症になってくれれば御の字である。

13年8月12日知床釣行	釣行記メニュー	14年7月21日ダム湖釣行

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