’02年5月5日、6日 上士幌方面釣行?






オショロの住む川五月の連休、いつも糠平湖に行っていたが、ここ2、3年ちょっと糠平には行っておらず、久しぶりに行ってみようかと相棒に持ちかけたところ、即決。5日の昼前に出かける。しかし、この日はものすごい風が吹いており、これでは糠平湖ではとても振れそうにない。そこで、途中音更川の様子を見てみるが、まだ薄緑色の雪代が出ている。丹念に探れば出るだろうが、別の川も候補に挙げていたので、そちらに行ってみることにした。

ここは山の中を流れる小さな流れで、普通の人はまず見向きもしないだろうが、オショロコマが住んでいる。去年は行かなかったが、この川は以前も釣行記にしている。川の様子を見ながら、林道を走っていると、ちょっとした深みに魚の影が見える。

オショロコマよし、ここから入渓するかと、#2の4フィートの超ショートロッドを出す。このロッドはこういう小さい規模の川で本当に重宝する。覆い被さった枝の下でもしゃがめば簡単にクリア出来るし、フォルスキャストも長くしなければ、バックの木を釣ってしまうこともない。開けた所では15ヤード程度飛ばすことも出来るし、オショロを釣るにはぴったりのロッドである。

ドロッパーは使わず、リードに#10のハーディーズフェバリットを結ぶ。大岩にへばりつくように隠れて、深みに沈んでいる数匹のオショロを狙う。距離はほんの数ヤードだが、流れが巻き込んでいるので、落し所を間違うとトンでもない所に流れていき、魚の視界に入らない。ゴミの流れ具合をチェックして、ここという所に落とす。いい感じで魚のいる所に行く・・・水は完全なジンクリアなので、沈んでいるフライがはっきり見える。魚が深みから浮いてきて、フライを捉えかけて戻って行った・・・。「あれ〜、おかしいな〜?」あれで喰わないとは・・・完全にナチュラルに流れていたのに・・・? 数投してみたが、結果は同じ。そこで、魚の手前でラインを張り、イマージングのアクションを加えてみた。と、魚がフライの付近で反転したのが見えた。ロッドを立てると心地よいオショロの引きが伝わる。ご覧のようにまだ口から鰓蓋にかけてサビが残るかわいいオショロが出た。

オショロコマ、ダブルヒットそのうち、縦のターンのタイミングがつかめたので、連続して釣れるようになった。左の画像は私と相棒のダブルヒットの結果。大きい方は25cmほどあり、けっこうな引きをしてくれた。

フライをチェンジすると、また別の魚がヒットする。最初の深みだけでも1時間近く遊ぶことが出来た。まだ魚影は見えるが、上流のポイントに移動、ここからは交互にポイントを攻めていく。これはいるな、と思う所からはたいてい出てきて、盛夏の渓流釣りのようであった。

ところが・・・午後3時頃になると、突然アタリがなくなり、絶対いると思われる所からも、全く出なくなってしまった。昼頃の一番温度の高い頃だけ釣れるという、まだ活性の高くない春の釣りの難しさを思い知ることになった。まあ、無理をせずに、最終目標の糠平に行くか、と#2は納竿。

(注意)さて、釣行記なるものを期待されている方はここまで・・・ここから先は釣りとは関係のない、単なるバカ話になりますので、ご退場ください。

ミズバショウさて、糠平に着いたが、やはり強風は収まらず、今日の釣りは断念。テン場(野宿場所)を探す前に、ミズバショウを見に行く。今年は暖かく、ミズバショウが終わってしまっているのでは、と心配であったが、現場に着くと葉は幾分伸びてしまっているが、まだまだ鑑賞できる状態であり、ホッとする。

林道からちょっと外れて、エゾシカの踏み跡を辿り、いつもミズバショウを眺める場所に行く、今年はちょっと水が少なく、歩きやすかったが、それでも油断をすると足がずぶずぶと入っていく。

群生の様子を少しでも表したいと、水面に近い所でカメラを構えて数枚・・・。


早いうちにテン場を決め、明日の朝早くに一発勝負をかけるため、6時過ぎには夕飯を食べる。さて、この後の楽しみは露天温泉。

ここ糠平湖には約半世紀前に湖底に沈んだ温泉の泉源がある。野趣あふれる風情を楽しむ好事家によって、湯船が設置されていたが、お上に撤去されてしまった。(詳しくは「写真と随筆」の-熊谷温泉-を)しかし、露天温泉好きはそんなことで引き下がるような連中ではない。ご覧のように地面を掘り、石を組み、何とか入れるようになっている。

熊谷温泉跡地でここは満水時には水没するため、シーズン初めには誰かが補修しないと入れない。連休最終日なので、多分誰かが掘っているだろうと思っていたが、甘かった・・・・。深さは30cmもなく、底には石、砂利、泥、落ち葉がたまっている。「よ〜し、いいだろう。やってやろうじゃないか」とバカ二人でゴミを掻き出し始めるが、手では能率が悪い。車に戻ってカップ麺の容器を持ってきて、必死になってゴミを掻き出す。

実は私は2週間ほど前から左肩を傷めており、この作業はかなり応えた。しかも中腰なので、腰や太ももの裏にかなり負担がかかる。我ながらバカをやっているな〜と思うのだが、そのバカが止まらない。20分も走れば糠平温泉街のいい温泉に入ることが出来るのだ。それを考えると、途中で何だか可笑しくなって笑い始めてしまった。肩で息をしながら頑張ること一時間・・・・ご覧の画像のように、かろうじて入れる状態にした。と言っても半身浴が精一杯、Tシャツを着たまま入り、カップ麺の容器で湯を肩にかけながら温まる。さっきまでの苦労が報われる瞬間である。満天の星空を眺めながら入る熊谷温泉・・・何度入っても最高である。

林道のエゾシカテン場に戻り、車の中でシュラフにくるまった頃には10時を過ぎていた。ぐっすり眠って6日の朝、3時半に起きる。・・・・と雨が降っている。まあ、雲の動きを見て通り雨だろうと予定の場所まで移動して、朝食。

朝起きて、車を運転した時から気になっていたが、どうも左肩の調子が良くない。シフトチェンジをするだけでも、けっこう痛む。これでは今日の釣りは断念せざるを得ないようだ・・・。

しかし、せっかく来たのに何もせずに帰るのは悔しいので、相棒と二人、インレット付近へと藪をこいで入る。#10のダブルハンドロッドを組んで軽く一振りしてみたが、左の引き手に力が入らないので、やはり振れない。腰を下ろして相棒のやっている様子や湖面のライズの様子などを観察して過ごす。


湖底を出した糠平湖、大雪の山々が見えるブラウンらしきライズは時間も場所も不定期で、これは取れそうにないな〜と思ったが、せっかくこの日のために作ったフライを試さずに帰るのももったいないので、相棒に一本やる。

しかし、2時間もしないうちに上流でサイレンと放送が聞こえた。放水が始まるのである。インレット手前の予定の場所には先着者がいたので、私達は川を渡って釣り場に入っている。以前私達はここの放水による増水を経験していたので、急いで戻った。場所換えをしてまでやる気もないので、さっさと納竿。糠平はいつもこんな調子である。

帰路、あちらこちらに寄っては、野歩きをして楽しみ、結局午前中には家に着いた。糠平に行くといつもこんな風に釣りそっちのけで遊んでしまうことになる・・・しかし、それがまた楽しい。


ちょっと心配だった左肩(四十肩かと思った)も単に腱を傷めているだけで、医者の診立てでは2週間も治療すれば、大丈夫だろうとのことである。一時は十勝川引退かと思ったが、何とかもう少し本流や湖も楽しめそうである。



'02年4月5日(~~)川

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